2013/04/06
菊池成孔の”マイルス・デューイ・デイヴィスIII世研究” 5
ケイ赤城インタビューです。ケイ赤城は、89年から91年まで、マイルスのなくなる半年前くらいまでマイルスバンドに在籍をしていたのですが、インタビューの中で以下のところが印象的でした。
「・・・・・・・・・・・・マイルスにとっては、それこそ朝起きてから音楽が流れているんです。マイルスにとつて、音楽を演奏するというのは、それをたまたま具体的に演奏しているというだけなんです。ミュージシャンとはそういうものだと、僕は彼から教わりましたね。そう考えると、完璧な演奏といったものはありえないし、むしろ、それを目指すこと自体はよくないことなんです。そうじやなくて、同時に無限のメロディが流れている、無限のリズムが流れている、自分の知らないところで。それを運良く掴むことができるかが、ミュージシャンなんだと思いました。・・・・・・・」
もちろんインタビュアーは菊地成孔です。
ミュージシャンが、流れている音楽をある一定の時間演奏しているのであれば、我々リスナーも一日中頭の中に音楽が流れていて、ある言っての時間オーディオで実際に音を聞いたり、コンサートで実際に演奏を聴いたり、そしてそれに触発されてまた音楽が鳴っているというのがいいのだと思います。
マイルスのゲット・アップ・イットを朝聞いてテンションを上げて仕事に出かけたりしたことを思い出します。その日は、頭の中で心地よい不協和音が鳴っていました。
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