戦場のタクト

「音楽に国境があってはいけない」という言葉を胸にバルカン半島室内管弦楽団を組織し演奏活動を行っている。
その現在進行形の物語である。

音楽で、民族が結ばれることもあるが、
ロマとの協演の所を読むと、自由に演奏するロマの音楽と、音楽が形式化され記録として残されている(音楽を譜面に書く)これらの協演は果たして良いことなのかと考えてしまう。
ロマの音楽は、心の赴くままに演奏されるようで、同じ曲でも1回目と2回目が違ったり、おまけに表しも違ってくるらしい。
簡単に言ってしまえば、アドリブと言うことのようですが、この本を読む限りはその様な生やさしい物ではなさそうです。

音楽とは、楽器を演奏したり、歌を歌ったりと言うことは、言葉で表現できないことを表すための手段として考えるなら、それはごく当然のことのように思われます。
このような音楽は、このような演奏形式で是非とも残してもらいたいものだと思います。
何もかにも文明開化をしてしまえば良いという物では無いと思います。

しかしながら、ロマ音楽との協演ではこのような感動的場面に出くわしたと言うことです。
少々長くなりますが引用いたします。
「そして3曲目の「ロマ・アンチム」に差しかかった時、またしても事件が起きたのです。会場に招待されていたロマ民族たちが、私たちの国歌に敬意を表すると言わんばかりに一斉に立ち上がったのです。通常のコンサートでは演奏中に聴衆が立ち上がることなどありません。
 ロマには国がありません。ロマ・アンテム(国歌)自体があることに驚きですが、さらにこのような形で敬意を表するとは、まるで考えてもみませんでした。
 ロマ民族たちが立ち上がったことにより、またしても騒然とする会場。するとここで奇跡が起きたのです。なんと、ほかの聴衆たちも1人残らず立ち上がり、ロマの国歌を聴きはじめたのです。
 これを境に最後のシュカリアが終わるころには、オーケストラとロマの少年たち、そして観衆がひとつになり大歓声が沸き上がりました。」
ロマ音楽のすばらしさはそのまま残しておいて、他の音楽との協演もして頂きたいものです。

戦場のタクト―戦地で生まれた、奇跡の管弦楽団戦場のタクト―戦地で生まれた、奇跡の管弦楽団
(2012/02/09)
柳澤 寿男

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